2月 24, 2010

これからは◯◯の時代?!

まぁ、前からの話しですけど、広告に対する否定的な意見や言葉は、よく聞きます。
で、その言葉の後に来るのが、だいたい

「これからは◯◯だ!」

PRだった時も有れば、企業Webサイトだった時も有ればと、まぁ、いろいろなんですが、
その「これからは◯◯だ!」というのがどうか?と言うのは、ひとまずおいといて、
そもそも何で広告がもうダメなのか?何をもってダメだと言っているのか?っていうのが
曖昧なままで、言葉だけがあちこちで聞こえるように思うんですよね。

もちろん、きちんと分析して、かぎりなくフェアに発信している人もいますし、
正しく状況を見つめることができている人もいると思うんですが、普段、私が
直接周囲の人から聞く言葉に限って言うと、ただ何となく余り考えなしに
使っているって感じに聞こえます。

まぁ、元々TVやラジオ、新聞、雑誌などの広告スペースをメディアに代わって
販売することから始まった広告代理店というものを中心に大きくなった、
この業界の成り立ち方を踏まえ

「広告はもう終わった」

という事の意味を考えると、まずは

1. “メディア”自体が力を失った

という意味と、また、

2. そのメデイアの特性上、企業側からの一方的な発信というスタイルを
  とる事になってしまう、その発信の仕方が現代に合わなくなった

ということが最初に思いあたります。

でも、それにしても“誰か”によって、大分意味が変わってきますよね? それこそ
代理店業務をしている会社の営業マンや経営者だったら

「もうマスメディアの広告スペースは以前のようには売れない、おいしい仕事じゃ
なくなったよ」という意味かもしれないですし、出稿者側、つまりお客さんの
立場だったら、「広告は、見る人が変わったのか、いなくなったのか、コストに対して
効果が見合わなくなってきた」 という意味なのかも知れませんしね。

でも、媒体特性や、そこで発信するメッセージ内容を深く検討した上での企画が
出来る前に、「安いから」というだけで、あまり効果的とも思えない
出稿のスペースだけが先に決まっていたり
「せっかく高いお金を出して広告を出すのだから」という思いから?
安全策をとるあまり“今までのやり方”に固執し、その時その時の状況に
十分に対応出来ないままの形で広告を出稿してしまってたりということも
実際に多々見受けられるわけで、
ターゲットに関する要素を無視してメッセージするのであれば、それは、

広告じゃなくても同様に効かない

ですよね。 だって、インターネット広告だろうがソーシャル・ネットワークだろうが、
その特性やターゲットを無視して何かやっても意味が無いし逆効果になる場合だって
あるでしょ?そりゃなんだって同じですよね。

そう言う意味で、一概に“メディア自体が力を失ったのが原因”と言って、
おしまいにしてしまうのも乱暴な気がします。
 更に、時代や環境もどんどん変わる中で、当然マスメディア広告とかも
企業コミュニケーション全体の中での立ち位置は変わって来てると思うんですよね。
ということは、広告だけが従来のスタイル
(全体の中での広告のポジショニングという意味で、ですが)のままでいい、
なんて事はありえない訳です(この話題を次回)。

企業のコミュニケーション活動全体の中で“広告”は、その幅や影響力を
以前より狭めたのは事実かもしれませんが、だからといって、“広告”自体が
「終わった」とか「もう古い」とか、そういう言葉で決めつけてしまうのは、
それこそ広告だけの問題じゃなく、今、私たちが直面している大切な変化を
間違って捉えちゃうことになるんじゃないかなと思う訳ですよね。

単純に、言葉に煽られて、ただ入れ物を流行ものに変えるだけじゃ、
結局、何をやったところで同じじゃない?って思っちゃうわけです。


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