基本的に私たち(広告制作者)は、当然ながら発信者の側に 属します。
ですが、たとえ発信者(メーカー)と 同じ環境に身を置き、
同じ空気を体感しているはずの、 ハウス・エージェンシーの
クリエイターでさえ、 親会社の人たちとの間には、業種や職種の違い
からくる、 認識や感覚、考え方のずれがあるはずです。
ましてや、外部の広告会社や制作会社に属するのであれば尚更 ”まったく同じ” とは、
なりませんよね。 つまり、私たちが理解しなければいけない対象というのは、
二種類存在することになります。
メッセージの受信者である、発信者(メーカー)にとっての顧客/ターゲットと、
メッセージの発信者自体です。前回、私は、
「まず最初に発信者は、受信者(顧客/ターゲット)の住む
城壁で囲まれた街に入り込み、その生活や慣習、文化、空気などに触れ、
受信者と共通言語(受信者に理解出来る言葉)で話す(説得・説明する)ことが
出来るようにならないといけない。」
そして
「その上で受信者に発信者の意図する場所へ出てきてもらい、発信者の意図する
風景を見てもらうため、壁の決まった特定の部分を崩さなければならず、それは
受信者と一緒に壊さなければならない。」
ということを書きました。 ちょっと複雑になるのですが、前回にならい今回のものを
説明すると、私たちは発信者に 「受信者の住む城壁で囲まれた街に入り込み、
その生活や慣習、文化、空気などに触れ、 受信者と共通言語で話すことが出来るように
ならないといけない。」ということを理解してもらい、
実際に城壁の中へ導き入れる。
更には発信者が「受信者に自分たちの意図する場所へ出てきてもらい、
意図する風景を見てもらう」ため
「崩さなければならないところへ導く」お手伝いをする。
そして発信者が「受信者と一緒になって壁を壊す」ことが出来るように、
受信者にとっても、そこを壊すこと自体が ”魅力的なものに出会うため” と
思える説得を、 発信者と一緒になってやっていく役割を担っている。
ということでしょうかね。 もちろん、これはフルコースの話であり、外部から、
なんのかんの言われるまでもなく、 発信者自身で、ある程度の事をやっている
ところも多くあります。 その場合、当然、私たちが改めて一から全てをやり直す
必要はありません。
ですが私たちは、この事を知っていて初めて発信者が見落としているものや、
手が回らず後回しになっている部分に気付くことが出来るわけですし、更には、
そこを補い、一つの大きな戦略を完成させることができるのではないでしょうか。
さて、発信者に対し、上記の様なお手伝いをしていくためには、 私たちがまず初めに
しなければならないことは何でしょう? そうです、発信者がメッセージの対象である
受信者を理解しなければならないのと同様に、私たちは、発信者も理解しなければ
ならないのです。
発信者の住む城壁の中に入り、そのビジネス、文化、空気に触れ、
発信者が理解出来る言葉で話せるようにならなければならない
ってことですね。
ということで私も、もっともっと発信者であるお客様を理解し、
その顧客/ターゲットが、自ら壁を壊し、ぞろぞろ外にでてくるのが目に見えるような、
わくわくする提案(お客様が理解出来る言葉で説明できている提案)を
していかなくては!と、改めてがんばらなくてはと思っている次第です(笑)
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