3月 18, 2012
差別化のために設定されたポジション・目標地点の共有
企業の広告担当者 A:
このデザイン(コピー )だと、ロゴが無ければ競合他社の広告に入っていても通用するんだよね。もっと弊社のオリジナリティが感じられる様なものにしてくれないと。
広告制作者 B:
なるほど、ちなみに御社自身が考える、一番売りにしたい競合他社との違いはどこでしょうか?
A:
ん〜、特に他と変らないんだよねぇ。
B:
あるいは、こうなりたいと考えてらっしゃるところは?
A:ん~、やっぱり信頼感と安心感のイメージをもってもらいたいなぁ。
B:
なるほど。。
このようなやり取りの経験はないですか?
広告担当者 Aさんの方は「なんでもかんでも聞いてきて、それじゃ彼らは一体何をするんだ?どうやって差別化するかは、そっちの専門だろ?だから頼んでるんじゃないか!」と思っているんじゃないでしょうか。
かたや広告制作者のBさんの方は「社員自身でさえ、よくわかっていない自社の“らしさ”を出してくれなんて。。ほんと無茶ぶりだなぁ」などと、心の中でブツブツ言っていたり(笑)
でも、こんな過酷な様相の中で、”差別化のポイント”を、聞かれて間髪入れず「これだ!」と言えるような企業なんてなかなか無いですよね。
そこで、ロゴやVIなど見た目のビジュアルやコピーを含めたメッセージ性などの ”イメージ” によって他社との違いを出して行こうとする(Aさんはここを求めてる)わけなんですけど、前回も書いた様に、それらの ”イメージ” に、実態・中身が伴わない場合には効果をあげるどころか、まったく効果の無い無駄なものになってしまう場合もあります。
逆に、ギャップを恐れ現状の範囲でやろうとすると、そもそもその現状は他社との差が出づらい状況にあった訳ですから、今度はたいして魅力的な、そして効果的な差別化が出来なくなってしまいますよね。
いずれにしても大切なのは、その差別化の戦略が ”イメージ” のみで完結するようなものではなく、その企業の実態や全体の戦略とリンクしているものでなければならないということです(Bさんはここが気になっているんですよね)。
そういう意味では、その差別化の戦略は、常に杓子定規に経営戦略からステップを踏んで導き出される必要は無く、 例えば”イメージ” 戦略から生まれたものでも、その目指すべきポジションが全体の戦略ときっちりリンク出来れば問題ないのかもしれませんよね。
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