8月 15, 2012

面白さ


私たちが広告や販促物などを制作する際、常に、出たアイデアが「それでいいかどうか」の判断基準にしなければならないのが “それは面白いか?” です。

面白いといっても単純に笑えるという意味では有りません。
へぇ!って感心出来るものも、じ〜んと感動出来るものも、なるほど、そうだ!と共感出来るものも含めた大きな意味での面白いという事です。

でも、難しいですよね。
前に何度か書いた事とも繋がるのですが、人が面白いって感じる事は “思いつきそうで思いつかなかった” といった様に感じるものだったりしますが、実はこれってだいたい誰もが心の何処かで思いついている事で、ただ、その表現の仕方が巧妙なものだったりするんです。

かといってありきたりの事でも凄く良いコピーやヴィジュアルで表現出来ていれば面白くなるのか?といえばそういうことはなく、ありきたりの事はやっぱりありきたりなんですよね。

理屈だけから考えたものは、最終的に表現として出来上がったものがつまらなくなったり、かといって小手先の表現は所詮小手先の表現でしかないし、逆に表現的な面白さだけから考えたものは、広告・販促的なメッセージや、その企業や商品のブランドを構築する上での戦略的な視点から外れてしまったりする事も多く、いずれも片手落ちだったりするのは正に上記の「面白いものとは何か?」の問題だったりします。

つまり、理屈だけから考えられたものは、表現として人の目に触れる最終的な状態では、どちらかというと “ありきたり” のつまらないものになりがちだし、表現的な面白さだけから考えられたものは、そのブランドとしてのマーケティング的な視点が抜け、人が、関心、感動、共感するための、人にとっての身近さが薄く、これもまた一部のごく限られた人たちを除き “面白い” というほどにはならない事が多いのです。

ですので、表現のアイデアを考える際は、面倒くさがらず、常にその両方の間を何度も行ったり来たりしながら考えなければならないんですよね。

ちなみに伝えたいメッセージがちゃんと表現出来ていれば面白い必要なんてない!というのは無いですよね。書いてあっても伝わらなければ意味無いですもんね。
やっぱり面白くなければ伝わらないのじゃないでしょうか。

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