9月 20, 2012

プレゼンテーション


暗記して、ほぼそらで話せないような内容のプレゼンを、聴く方は果たして本当に正しく理解することが出来るのでしょうか?

私は理解出来るとは思えません。正しくとなると尚更ではないでしょうか。

プレゼンテーションの資料が分厚くないとお金が取れないと思ってしまうのか(笑)。
提案の規模が大きくなればなるほど企画書の厚みは増しがちです。
まぁ規模が大きくなればなるほど説明しなければならない項目も増えるのが普通ですから、企画書も厚さを増して当然という部分もあります。
だけど、それにしても。。と思うことは希ではありません。

細かい文字で言いたいことを全部詰め込んだ大量のページ数に及ぶ企画書やプレゼンテーションの資料など細かく隅々まで丁寧に見る気になりませんよね。
「取り合えずかいつまんでポイントだけを説明して」と言いたくなります。実際そういう人もいるでしょう。

実際この、かいつまんだポイントだけがプレゼンテーションで必要なすべてなんです。
そして、プレゼンテーションなのですから当然、聴く人に興味を持たせ、引き込みそして飽きさせず、納得させやる気にさせるといった力が必要であり、それには演出が必要になるわけです。

実生活において、少なくない数の人がプレゼンテーションの上手い人を敬遠しがちだと私は感じます。
「騙されそう」とか「口ばかり」「上辺ばかり」と思ってしまうのでしょうか?誠実な感じがしないのかもしれません。
でも、もう一歩踏み込んで、実際は誠実であるにもかかわらず、それが伝わらず逆の印象が伝わってしまっていたのだとしたら、そのプレゼンテーションは失敗だったということになります。

なぜこんなことを書くのかというと、私たちは広告を職業にしていますので、そう考えたらプレゼンテーションが上手い人や会社の方が仕事も出来るということになると思うからなんです。

もちろんプレゼンテーターは、全員が全員それ(自分が表に立って人前で話すこと)が本業というわけではないですから、それがさほど上手くない人もいます。
しかしプレゼンテーションは、全体の流れや構成自体がその印象を決定づけますので、スピーカーの上手い下手に差があったとしても、それがよっぽどじゃない限りさほど影響はしないと考えてます。

逆にどんなに話し方が上手くても胡散臭いネガティブな印象を与えたとしたらそのプレゼンテーションは失敗であり、実際の広告の実施に際してもその部分の不安が残るのではないでしょうか。

そしてこれは、こういうことを本業にしない業界でも同じです。
プレゼンテーションを演出したことで胡散臭さがでてしまったとしたら、それは演出したことが失敗なのではなく、誠実さを伝えられなかった演出の仕方が失敗なのです。

さて、長々と書きましたが、 誠実さを伝える演出、伝えられない演出の話はさておき、 最後にプレゼンテーション自体の基本だと私が考えていることを再度書かせてもらいます。
一番最初に書いた“内容の量”です。

その目安は、プレゼンテーターが、メモに目を走らす程度で、ほぼそらで説明出来る量だと思っています。
それ以上の量だと聴く方は覚えきれず、また、そらで突っ掛かるような流れでは、聴く方にも当然スムーズには入っていかないでしょう。

それをクリアした上で、次にそれがちゃんと自分たちの誠実さを伝えているかどうか吟味してみてください。
きっと本当に伝わるプレゼンテーションになるのではないでしょうか。

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