何に関してもですが、よく考えてみると “それ” でなくて良いものって意外とありますよね。
例えば、習慣となってしまい、もう既にいちいち考える事なくやっていることや、理由は曖昧だけどルールとしてそう決められている事の中に、そういう発見が見つかったりするのではないでしょうか。
それらが “なぜ” そのやり方で行われているのか? “なぜ” そのツールを使って行われるのか?等の根本的な本来の目的に立ち返ることで、時の流れとともに、それが始められたときの意図とずれて来ているにも拘らず手法や手順だけがそのまま形式化されて残ってしまっているものを発見するという、所謂「常識を疑え!」的なやつですね。「だったら、こっちの方がいい」という改善です。
その改善に繋がる発見に “意外性” という要素が加わったとき、その解決策は “ヒラメキのある” とか “アイデアがある” なんて言われたりします。
その発見に気付く為に必要な事が前述した「本来の目的」です。
要はこの目的がぼんやりと霞んで見えなくなってしまっている事が問題で、実はそういうのって周りにいっぱいあるんですよね。
この問題の改善に参考になるものの一つに、横田 尚哉さん著『ワンランク上の問題解決の技術(実践編)』という本があります。2008年に出版された本で、この本を初めて読んだ時には、普段、ディレクター、またはデザイナーとして、自分たちが考えずに何となくやっている事を理論的にきちんとプロセスとして体系立て説明されている事に驚き、また「ふつうに普段やってるよ」と思うような事でも、そのようにして説明をつける事で初めて、ムラのない、本当に使えるものに出来るんだなぁと思ったのを憶えています。
さて、本来の目的をきちんと見つめなおす事で、おのずと、それらが本当に必要な事か?それでなければならないのか?の答えが浮かび上がって来ると思いますが、そのとき自分は、どんなレベルの “それ” じゃないものを提示する事が出来るか。レベルがある意味上がると今度はそこが課題になってきます。
これに関しては、私たちは普段から色々なケースやパターンを蓄積し、出来るだけ多くのものを自分の引き出しに、いつでも取り出し可能な形でしまう様にする他ありません。
ポイントは取り出し可能な形というところなのですが、その蓄積してある情報が “どのような目的を果たせるものなのか?” という、出来るだけ大きく分類された目的別のラベルを貼って記憶することで、いざという時に取り出しやすくしておくのが良いのではないでしょうか。
やはりここでも大切なのは “目的” なんですね。
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