前回の話では、ああ書きましたが、実際は、どこの業界、
なんの職種とも同様に、ただ単に縄張り意識から専門外の人に対し、
「素人の癖に、生意気言うな!」
「コードも書けないやつが口だすな!」
「いいから先ず自分の仕事をしろ!」
などなど、
排他的に意見やアイデアを撥ね付けるだけ
の人も多くいることは事実ですよね。で、実際そうなのか、それとも
専門家としての判断の結果が、 言葉が足りずそうなっただけ?
なのか、判断しづらいところもあります。
現在50代半ばとなる私の昔の師匠も、当時、私のアイデアやデザインに
ダメ出ししかくれませんでしたが、理由らしい理由を言ってもらった記憶もありません。
ま、徒弟制度みたいなもんですしね。
「教えてもらうんじゃなくて盗め」
と、よく言われましたね。
でも、その場では理解出来ず、それこそ師匠の
"個人的な気分や好き嫌い"みたいなもので言ってるのでは?と疑がったり(笑)。
だいたい、ちょっと時間をおいてからですね、
ダメ出しの理由がわかった(と思えた)のは。
ま、いろいろな要素が関係しますからね、意外と何かを創っている本人って、
ある偏った視座からしか それを見れていないってことになりがちですからね。
とまあ、私もそんな中で育ったわけで、
「私たちの仕事なんて、そう言うもんだ」
って考えは正直ありました。結局、最終的に視覚情報として発信するものであれば、
受け手に与える効果や引き出す反応をどれだけ制御出来るかは、最終的な全体としての
見え方に大きくかかっています。
パーツとしては素晴らしいアイデアでも、統合体になった時に不自然で
違和感の出るものであれば 全体の調和を乱し、伝えたかったメッセージや印象を逆に
弱めてしまうものも有ります。
媒体によって、そのメッセージに接触する場所によってと同様に、
ほんのちょっとしたディテールやテクスチャーによって、
受け手が情報を受け取る時のムードは全然違うものになります。
そのことにより、同じ文字情報が発信されていても、 受け取り方は微妙に違ったものに
なって来るわけなんですが、それらを意図的に作り出す作業の方は、経験から来る
感覚や勘に かなり大きく依存している部分もありますからね。
でも、上記の様な種類の人たちもいる中、
自分たちの専門性を社会的にきちんと理解してもらう
ためには、その、
感覚的や経験によった、勘による判断の部分も、
どうにかして説明していかなければならない
のかもしれませんね、ま、難しいんですねぇ。
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