5月 31, 2012

キーワード


単に流行の言葉としてのキーワードにされてしまう事が多い “考え方を表す言葉” 。現れたと思ったら、当たり前の事になったり忘れられたりし、すぐ使われなくなってしまうものも少なくありません。

その言葉の勢いが凄い時には、書籍から雑誌、社内資料、プレゼンのスライドまで、あらゆるものがそれで埋め尽くされたりします。

ですが私は、専門用語だらけのものと同様に、そういった流行のキーワードをポイントにした資料作成の仕方は出来るだけしないようにしてます。
確かに、ある考え方を訴求させたいという意図においては、その考え方を象徴するキーワードを作り発信し、多くの人に使ってもらえるようになる事は、一つの効果的な方法です。
また、流行のキーワードをポイントに使う説明は、上手く行けば受け手に  “先端の情報や考え方の話だな” という連想や、“この言葉(考え方)は、自分の知らないところでは既に認められたものなんだな” といった印象を生むことはできるかもしれません。

ですが同時に、そのようなキーワードを使った説明では、その言葉はそれなりに尤もらしく響き、ちょっとした説明だけでもあっさりと受け入れられる様なところもあり、本当にこちらが伝えたいところがきちんと伝わらないケースも出て来ます。

更にそれらの言葉は “流行り” なわけですから、受け手である相手は、私から以外もその言葉を聞いたり、目にしたり、あるいはのちに誰かから聞いたりする可能性が当然あるでしょう。
その際、誰かがそのキーワードを持論に都合の良い様に多少歪めて取り上げるといった事が起こらないとは限りません。
現に、そのようなキーワードが巷に氾濫している時には、使う人によって少しずつニュアンスが違っていたり、酷い時にはまったく違う内容のものになっていたりすることがあります。

キーワードを印象に残すような説明をすると上記の様な事にもろに影響を受け安く、本来伝えたかった事とは変って伝わってしまうということがあるのです。

私は逆に受け手に回った時には、そのキーワードがどのような意味で使われているのかに、いつも注意するようにしています。

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