7月 13, 2011

表現はメッセージ

前回、発注者が自分のイメージの表現を実現するために、
"自分たちの制作物に馴れているクリエイターを使う"

ということだけで、その問題を解決しようとする場合、
結局あまり、うまくいかない事が多いということを書きました。

単純に表面上の表現のテイストだけ合わせるなら 

それこそ "馴れ" があれば、ある程度の "勘" を働かせて、
なんとか好みのものを作れるのかもしれません。

しかし、伝えるべきメッセージが見当違いの方向を向いていたら?

その場合、いくら表現のテイストが好みに合っていようと、

"ちょっと違う" "ピンと来ない" ものになるのは当然ですよね。

これは、よくあることなんですが最終的な表現部分の話と、根本的な伝えるべき
メッセージの話がごっちゃになってボンヤリと語られている状態なんです。

”誰に対して、どの部分を売りにしたいのか?" "結果としては何を得たいのか?" 

という部分は、製品やサービスによって同じではない事の方が圧倒的に多いわけで、
その "メッセージの前提" の説明が何も無く、想像でものを作るというのは、
どんなに優秀な、あるいはそのクライアントに馴れているクリエーターであっても、
ほぼ賭けのような状態で作っているというのが実情であり、たとえお客さまから
「さすが、わかってますねぇ」などと褒められたとしても、

それは単に賭けに勝った
という話でしかないですからね。

もし、時間が本当にない仕事なら、最初の打ち合わせに少し時間が多めにかかっても、
決して曖昧にせず、ハッキリとクリアにしておくことが、結果的に時間も労力も
節約出来、お客様の "イメージ" どうりのものを作ることを可能にするのです。

私たちがやっているのはビジネスであってゲーム(賭け)ではないのですから。


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