6月 09, 2011

メッセージの背景を選ぶ


さて、これまで例えに使ってきた城壁ですが、 その中に入り、
中の人と同じ言語が使えるようになったら、 次は中の人と一緒に
壁を崩す作業に入ります。

その際、壁が崩れた時に、そこに見える風景は、 発信者が
その対象に見せたいと思っている 風景じゃなければなりません。

壁が崩れた時に、そこに見える風景って? 
仮にメッセージの発信者がマリンスポーツ用品のメーカーだとします。
徹底的なプロ仕様というよりは、リゾート向けの カジュアルな商品ラインアップに
なってます。

城壁の周りには様々な環境があり、状況が起こっています。 もちろん、
発信者は自社のマリンスポーツ用品を買って欲しいわけですが、 北側は吹雪の山、
東は都会、南と西は海になっていて、南は遠浅の白い砂浜が続くビーチ、
西は少し波が高く、ちょっと沖に出ると
絶好のダイビングスポットもあるような場所です。

発信者が「◯◯社のマリンスポーツ用品で夏を遊び尽くそう!」
というメッセージを
対象に届けたい場合、どの方角の壁を崩すのが良いかは一目瞭然ですよね。
発信者は南側の壁を崩してもらわないといけません。 
なぜなら、受信者である対象に商品の利点や必要性を感じてもらう、あるいは納得して
もらうのに偉く遠回りをさせる事になるか、もしくはそこに辿り着いてもらえない
可能性さえあるからです。

そして、城壁の中に住む人たちと一緒になって壁を崩すというのは、外から勝手に
「こっちに素晴らしい風景が有るんだから黙ってここ開けてみてみ!」と攻撃同等の
手段で壁を壊すのではなく、その人たちが

見た事もなかった風景を、如何に魅力的に説明し
「自分たちにもあったら絶対楽しい!絶対必要!」という気持ちにさせることで、
あたかも自らの意思でそこに出て来る様にする

という意味です。なんとなく理解していただけましたかね?
 ターゲットの気持ちを動かすとでも言うんでしょうか?大筋はこういうことですね。



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